

歯科医師国家試験対策コース
国試対策コース卒業生 合格者インタビュー
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第118回歯科医師国家試験 合格
麻布に通うことにしたきっかけ
最初は家が近かったこともあり通学コースを選択しましたが、昼職との兼ね合いで麻布さんに通いきれず、その時は案の定の結果でした。その後一度は歯科の世界から離れたのですが、やはり歯科医師になろうと決意し、次は配信コースを選択しました。
他の予備校でもオンラインコースはあったのですが、麻布さんはテクニックに走るのではなく、まず基礎を固めてその上で正答率の高い問題を確実に正解していこう、というスタイルだったのでそこが自分に合っていたと思います。
麻布の講義や勉強法について
今まで9時〜18時で昼職をこなしていましたので、勉強は20時くらいから動画を視聴するだけでした。様々なことに一区切りつけ、昨年の夏から100%の時間を勉強に注ぎ込みました。6時に起きてラジオ体操をやって、朝は講義動画視聴前に先生と相談して決めた「衛生」と「必修」に取り組み、その後9時ぐらいからお昼まで講義動画視聴し、お昼はまた「衛生」と「必修」に取り組み、その後夕方までまた講義動画を視聴します。終わったらご飯を食べてお風呂に入って、20時過ぎには寝ていました。
このスケジュールをずっと回し続けるスタイルでしたが、あとは10回使えるスクーリング制度をフル活用しました。配信コースだと1人での勉強なので、やはり周りが気になります。そこで、この制度を使って朝から登校し講義を受け講義後は自習室で勉強して帰る、というやり方をやってみたら、案外心地よく週1回程度であれば、このスタイルは悪くないと思い、10回をフル活用しました。配信だと、一回講義を視聴すると視聴完了マークがつくのですが、スクーリングを使って校舎で講義を受けると、その講義に視聴完了マークをつけるためには、もう一度講義動画を視聴しないといけない、嫌でも2回見るわけです。そうすると嫌でも頭に残るので、私は苦手な科目を2回視聴するために、苦手科目を選んでスクーリングを使っていました。
あとは、穴埋めテストをものすごく活用しました。穴埋めテストは、受験生が100%覚えていないといけないものだからそれはもちろん憶えるのですが、穴埋めテストは1枚で1回の講義分ですから、そのプリントに講義の重要な点を全て書き加えました。極端な話、加藤先生の講義と自作の穴埋めテストプリントだけで、国試が乗り切れたと思っています。
悩んだ時の乗り越え方
稗田先生との毎月1回の面談は本当に支えになりました。先生は歯科理工学の先生ですが、それ以外の質問をした時もしっかり答えてくれ、わからないところは他の先生に確認してくれて「あの先生に聞いてみたらどう?」というところまで話してもらえたので、凄く有り難かったです。稗田先生がすごく真摯に向き合ってくれたので、頑張ることができたのかもしれません。
これからのこと
大学院に進学するか、技官になることに興味があります。
日本人として、有事の際邦人の役に立てる人材になるためには、技官が一番それに近い感じがしています。ただ技官の話を友達にしたら、せっかく歯科医師免許をとったのに、なぜその中で一番給料が安い仕事に就こうと考えてるんだと言われてしまいました。もちろん臨床をやりたくないわけじゃなくて、ただやはり公の役に立ちたい気持ちはあります。


稗田 知子講師
不振の原因とその対処方法
最初にDさんとお話しした時、講義を2倍速で視聴していて頭の回転が早い人という印象でした。ですから当初は、仕事と勉強を両立しているが故の勉強時間の不足と、暗記すべき部分の暗記不足が不合格の原因だと、考えていました。
その後、なんとか勉強に集中できる環境となり、勉強時間も増やすことができたのですが、思うように成績は伸びていきません。そこで模擬試験の成績表をみながら赤の問題(正答率80%以上で間違えた問題)の間違え方を一緒に確認していくと、非常に基本的な内容で知らない部分があったり、簡単な内容で暗記しきれていない部分があったりすることに気づきました。
Dさんは、細かい部分に時間とエネルギーを割きすぎる面があり、本当に時間をかけて憶えていかなけばいけないところまで辿り着けないまま、模擬試験そして国家試験本番に臨んでしまっているようでした。
私は「これは一度、王道の勉強に戻さなければ」と考え、オンライン質問対応時などを利用して、細かい枝葉の知識を気にするより王道の太い幹の知識をしっかり憶えるように、その都度軌道修正を促していきました。具体的には「穴埋めテスト」を利用して、繰り返し基本的な知識を確認するようにアドバイスしました。
意識の変化
最初は時間もなく、2倍速で1日2科目3科目を視聴しないと間に合わないと、本人も感じていたと思います。ただ、少しづつ意識が変化していき、2倍速では聞いているようで聞けていないことに本人も気付いたようです。ですからその後は、1.5倍速で繰り返し聞きながら講義をしっかり吸収することに重きを置き、最後は1日1科目分の講義をしっかり理解しながら視聴できているようでした。
オンライン質問を上手に活用し、苦手科目克服には「スクーリング制度」を100%利用し尽くしたようです。こちらとしては、モチベーション維持のためにスクーリングの活用を促していましたが、Dさんはエピソード記憶で苦手科目の知識を定着させるという、独特な利用法を編み出したようで、これは私も勉強になりました。
余談ですが、一度私の講義にスクーリングで来てくれて、初めて直接お会いして話した時はなんだかとても嬉しかったです。オンラインでは何度も話していたのに、ちょっと照れ臭かったのを憶えています。
私は、Dさんは精神的に強く、やるべきことを淡々とこなしていける力を持っていると感じていました。ただ、重要なことをつい見逃してしまう「うっかりさん」な一面を持っていたので、少し時間がかかってしまったのかもしれませんが、最後しっかり合格を勝ち取ってくれました。
諦めず王道の勉強を続けることが一番の近道
大切なことは、模擬試験の結果に一喜一憂せず、自分で自分のことを勝手に諦めないことです。
国家試験は、正答率の高い問題を確実に得点できれば合格できる試験です。ですから、重箱のすみの細かい知識の獲得に時間を割きすぎず、まずは王道の基本となる知識をしっかり理解することが最優先です。その上で、実践で言えばマストマークのついている問題を最初に固め、憶えた知識を使って問題が解けるようになるまで、アウトプットを重ねることが重要です。
模擬試験は結果だけを見るものではなく、弱点分析と改善点を見つけるための一覧表です。途中の成績に振り回されることなく、その時その時の自分をしっかり見つめてください。それは必ず、合格につながるはずです。
2025年5月取材